頭痛センター

頭痛センターでは、頭痛専門医が頭痛の診断と治療を行います。
頭痛は他の疾患が原因で起こる二次性頭痛と、頭痛そのものが疾患である一次性頭痛に大別されます。二次性頭痛の原因にはくも膜下出血や髄膜炎など、生命に影響を及ぼす危険な疾患の他様々なものがあります。一次性頭痛は、片頭痛・群発頭痛・緊張型頭痛などがあり、生命に危険はありませんが日常生活に大きな支障をきたすことがあります。二次性頭痛については以前より救急科、脳神経外科、脳神経内科で対応してきました。近年一次性頭痛の代表疾患である片頭痛の有効な治療薬が発売され、従来の治療薬では改善しなかった頭痛が劇的に減少する患者さんが増えています。新しい治療薬のいくつかは専門医による適切な診断が必要になります。新しいの治療を多くの患者さんに提供できるように、頭痛センターを開設しました。

静岡赤十字病院は東海地区の頭痛医療の拠点のひとつです。日本頭痛学会認定の地域頭痛教育センター・教育施設に指定されており、県内だけではなく県外からも頭痛患者さんが多く受診されています。以前より、成人ばかりでなく小児・思春期の頭痛性疾患にも対応し、必要があれば入院治療も行ってきましたが、頭痛センターを開設することで、今後は更に多くの患者さんに対応し、また薬物治療のみならず看護師や薬剤師を含めた多職種による集学的頭痛治療を積極的に推進しています。頭痛医療の向上のための臨床研究や教育活動にも一層力をいれています。頭痛の啓発活動として、頭痛医療を促進する患者と医療従事者の会（JPAC）と共催してJPAC患者さんと頭痛のQOLを考える会in Shizuokaを開催してきましたが、更に活発に行っていきます。

一般社団法人日本頭痛協会では、毎年2月22日を頭痛の日と定めています。
頭痛には患者さんを中心に、ご家族、医師、看護師、薬剤師、製薬メーカー、病院・・数えきれないほどの様々な人が関わっています。頭痛に悩む患者さんを中心に、連携の輪が広がって行くことを願っております。
当院では2022年10月より脳神経内科　今井医師を中心に頭痛センターを開設いたしました。
新しい治療法と共に、より多くの患者さんの悩みに応えて参ります。
みどり色は頭痛治療に良いとされている色で、頭痛診療の推進を表した象徴カラーです。当院では頭痛診療に携わるスタッフが支援の表明としてみどり色のリボンを頭痛の日に身に着けます。