診療内容

診療方針・理念

手術前に厳密な検査を行い、手術の必要性、手術の方法、手術に伴う合併症とその頻度を患者さんごとに充分検討し、その結果をご家族も含めて説明させていただきます。
その説明にご理解とご同意が得られたのちに手術を行わせていただきます。

対象疾患

当科にて行っている手術は虚血性心疾患に対する冠動脈バイパス手術や左室形成術、弁膜症に対する弁形成術や弁置換術、胸部大動脈瘤、急性大動脈解離に対する人工血管置換術などです。
大動脈領域に関しては、患者さんの病状や動脈瘤の形態・解剖学的適合性などを充分検討し、ステントグラフト治療と人工血管置換術の適応を判断しています。

診療実績

令和元年度の治療実績

手術症例内訳

  例数 併施手術
虚血性 12 MVP3
弁膜症 17 CABG1/MAZE2
大動脈 6(全例弓部置換) CABG2


Japan scoreに基づく予定手術例の術前リスク評価と当院の成績

  予測死亡率 予測脳梗塞発症率 予測透析導入率 予測縦隔炎発症率
Japan score 8.7%(0.5~46.1%) 3.40% 11.00% 3.10%
  術後死亡率 術後脳梗塞発症率 術後透析導入率 術後縦隔炎発症率
当院成績 3% 3% 0% 0%

手術を受けられる方へ

NCD事業への参加

当院は、一般社団法人National Clinical Database(NCD)が実施するデータベース事業に参加しています。
この事業は、日本全国の手術・治療情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指すプロジェクトです。
この法人における事業を通じて、患者さんにより適切な医療を提供するための医師の適正配置が検討できるだけでなく、当院が患者さんに最善の医療を提供するための参考となる情報を得ることができます。何卒趣旨をご理解の上、ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

NCDに登録する情報の内容

当院で行われた手術と治療に関する情報、手術や治療の効果やリスクを検証するための情報(年齢や身長、体重など)を登録します。NCDに患者さんのお名前を登録することはなく、氏名とは関係のないIDを用いて登録します。IDと患者さんを結びつける対応表は当院で厳重に管理し、NCDには提供しません。

登録する情報の管理・結果の公表

登録する情報は、それ自体で患者さん個⼈を容易に特定することはできないものですが、患者さんに関わる重要な情報ですので厳重に管理いたします。
当院及びNCDでは登録する情報の管理にあたって、情報の取り扱いや安全管理に関する法令や取り決め(「個人情報保護法」、「疫学研究の倫理指針」、「臨床研究の倫理指針」、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等)を遵守しています。
データの公表にあたっては、NCDが承認した情報のみが集計データとして公表されます。登録するデータがどなたのものであるか特定されることはありません。

登録の拒否や登録情報の確認

データを登録されたくない場合は、登録を拒否して頂くことができます。当院のスタッフにお伝えください。
また、登録されたご自身のデータの閲覧や削除を希望される場合も、当院のスタッフにお知らせください。なお、登録を拒否されたり、閲覧・修正を希望されたりすることで、日常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ございません。

NCD担当者の訪問による登録データ確認への協力

当院からNCDへ登録した情報が正しいかどうかを確認するため、NCDの担当者が患者さんのカルテや診療記録を閲覧することがあります。
当院がこの調査に協力する際は、NCDの担当者と守秘義務に関する取り決めを結び、患者さんとIDの対応表や氏名など患者さんを特定する情報を院外へ持ち出したり、口外したりすることは禁じます。

NCD(一般財団法人National Clinical Database)について[PDF:147.6KB]