乳腺外科
乳腺専門外来について
当院の乳腺外科では、静岡市を中心に様々な患者さんの需要に応えられるように良性疾患から悪性疾患まで診療しております。マンモグラフィーや乳房超音波検査をはじめとした検査や、トモシンセシスマンモグラフィーやMRI検査を実施できる体制を整えています。また、化学療法センターでの術前、術後化学療法、ホルモン治療、放射線療法、緩和医療まで対応しています。
乳腺外来の診察時間
火曜・金曜AM:菊池雅之医師
水曜AM:宮部理香医師
(いずれも完全予約制となっております)
水曜AM:宮部理香医師
(いずれも完全予約制となっております)
日本乳がん学会関連施設について
当院は、日本乳癌学会認定施設です。静岡市をはじめとした近隣の乳がん患者さんが多く治療をうけておられます。外来での診察は、日本乳癌学会乳腺専門医、認定医が担当します。安心して診察をお受け下さい。
乳がんについて専門医がお答えいたします
乳がんとはどのような病気ですか?
乳がんは、がんの中でも、日本人女性がかかる割合(罹患率)はトップであり、年々増加の一途をたどっています。生涯のうちに乳がんになる女性の割合は、50年前は50人に1人でしたが、現在は9人に1人と言われて、1年間に9万人を超える患者さんが新たに乳がんと診断されています。
年代別にみると、乳がんの罹患率は30歳代後半から増加し、40歳台後半から50歳台前半でピークになります。さらに閉経後の60歳台前半で再び増える傾向があります。
年代別にみると、乳がんの罹患率は30歳代後半から増加し、40歳台後半から50歳台前半でピークになります。さらに閉経後の60歳台前半で再び増える傾向があります。
乳がんが増加した理由
日本女性に乳がんが増加した主な理由として、食生活の欧米化や女性の社会進出による晩婚化が関係していると考えられています。
乳がんの発生には、女性ホルモンの一つであるエストロゲンが重要な働きをしていると考えられており、具体的には「初経年齢が早い」「閉経年齢が遅い」「出産歴がない」「初産年齢が遅い」「授乳歴がない」などがリスク要因とされていいます。
また遺伝的因子も深い関係があり、特に一親等(母、娘、姉妹)に乳がんになった方がいると約2倍乳がんになりやすいと言われています。その中で、遺伝子異常により乳がんになる病気の中で最近トピックスになっている遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)の割合は、全乳がんの約5-10%と言われています。
乳がんの発生には、女性ホルモンの一つであるエストロゲンが重要な働きをしていると考えられており、具体的には「初経年齢が早い」「閉経年齢が遅い」「出産歴がない」「初産年齢が遅い」「授乳歴がない」などがリスク要因とされていいます。
また遺伝的因子も深い関係があり、特に一親等(母、娘、姉妹)に乳がんになった方がいると約2倍乳がんになりやすいと言われています。その中で、遺伝子異常により乳がんになる病気の中で最近トピックスになっている遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)の割合は、全乳がんの約5-10%と言われています。
どのような症状がありますか?
乳がんは1cm程度の大きさになるとしこりとして触れるようになってきます。実際、自分でしこりをみつけて来院され、乳がんの診断に至る患者さんが多いのが現状です。しこりの上の皮膚が凹んだり、乳首が変形したり、分泌物が出ることがあります。
しかしこれらの症状は、がんがある程度大きくなってから出てくる症状です。しこりができた位置によっては、ある程度の大きさでも触ってもよく分からないことがあります。そこで、触っただけでは分かりにくい変化を発見するのが、マンモグラフィーや超音波などの検査です。これらの検査により、より小さいしこりを発見することができ、早期発見につながります。
しかしこれらの症状は、がんがある程度大きくなってから出てくる症状です。しこりができた位置によっては、ある程度の大きさでも触ってもよく分からないことがあります。そこで、触っただけでは分かりにくい変化を発見するのが、マンモグラフィーや超音波などの検査です。これらの検査により、より小さいしこりを発見することができ、早期発見につながります。
乳がん検診について
現在日本の乳がん検診は、40歳以上の方で2年に1回、視触診とマンモグラフィーによる検診が推奨されています。乳がん検診受診率はアメリカやイギリスなどの先進国では80%前後にもかかわらず、日本では40%程度と非常に低いのが現状です。先進国の中で乳がんにより亡くなる方が増加しているのは日本だけで、これには低い検診受診率が関係していると考えられています。当院でも検診を行っておりますので、検診センターへ問い合わせをしていただき、定期的に検診を受けるように心がけてください。
乳腺外来で行う検査について
乳房のしこり、変形、分泌等の症状のある方や乳がん検診で要精査の方は、外来担当医が必要と判断した場合は下記検査を実施します。もし他院で実施した検査結果をお持ちでしたら、一緒にご持参ください。
マンモグラフィー
X線を使用し、乳房を挟みながら圧迫し、上下方向:1枚、左右方向1枚を撮影します。腫瘍の有無、大きさや形、石灰化の有無等を調べます。触診ではわからない小さい腫瘤や、微細石灰化等を描出することが出来ます。
乳腺超音波(エコー)検査
乳房に超音波をあてて、跳ね返ってくる音波を画像化した検査です。被爆はないため妊娠中でも検査可能です。・乳腺造影MRI検査乳腺造影MRI検査
強い磁力を発生するMRI装置を用いて、乳房の病巣を画像化し、診断する検査で、腫瘍と正常な乳腺組織を判別します。ガドリニウムという造影剤を使用することで、マンモグラフィーや超音波では分からない病変が見つけられることも多く、非常に精度の高い検査です。
細胞診検査と組織診検査
これらの検査で、乳がんを疑う場合や、良性か悪性との鑑別が必要な場合等には、細胞診検査や組織診検査を実施します。細胞診検査では、超音波検査をしながら、目的の病変に対して細い注射針を刺して吸引します。吸引した細胞は、プレパラートに吹き付けて、顕微鏡で細胞の顔つきを診断します。組織診検査では、局所麻酔下そした後に細胞診より少し太い針を用いて組織を採取します。採取できる量が多いので診断率の高い検査です。いずれの検査も10分程で終わります。およそ1週間で結果が出ます。もし乳がんの診断となったらどんな治療をしますか
乳がんの治療は①乳房に対する「局所治療」と、②目に見えない微小ながん細胞をやっつける薬物治療による「全身治療」の組み合わせで行います。
①局所治療は手術になりますが、がんの大きさや拡がりによって乳房温存手術や全摘手術など適切な手術を選択します。
②全身治療は抗がん剤やホルモン療法といった薬物治療になりますが、乳がんはこの薬物治療が一般的によく効きます。この全身治療が非常に重要であることが分かってきて、がん細胞のホルモン受容体や、HER2蛋白と呼ばれる特異な細胞膜蛋白の有無により、適切な薬物治療を選択することで、治療成績が良くなっています。乳がんは早期発見、早期治療すれば治癒する方がほとんどです。
①局所治療は手術になりますが、がんの大きさや拡がりによって乳房温存手術や全摘手術など適切な手術を選択します。
②全身治療は抗がん剤やホルモン療法といった薬物治療になりますが、乳がんはこの薬物治療が一般的によく効きます。この全身治療が非常に重要であることが分かってきて、がん細胞のホルモン受容体や、HER2蛋白と呼ばれる特異な細胞膜蛋白の有無により、適切な薬物治療を選択することで、治療成績が良くなっています。乳がんは早期発見、早期治療すれば治癒する方がほとんどです。
術後の経過観察について
当院では、近隣のがん診療拠点病院や開業医などと連携して、乳がん術後の患者さんの経過観察を行っております。必要に応じて、血液検査、マンモグラフィー、超音波検査、MRI検査やCT検査を行い、フォローアップをしてまいります。
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リンパ浮腫外来について
がん治療に伴い、腕が浮腫むリンパ浮腫と呼ばれる症状が起きることがあります。当院ではリンパ浮腫に適切なケアを提供するリンパ浮腫専門外来もございます。小さなお悩みでもしっかり相談に応じていきます。遠慮せずスタッフまでお申し付け下さい。