股関節手術の特長
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当院の股関節手術の特長
3つの特長
- さまざまな最小侵襲手術MISの中でもより組織を温存する手技
- 小さく見た目もきれいなきずあと(皮膚のしわと同じ方向で目立ちにくい手術のきずあと)
- いろいろな治療法の提
1:さまざまな最小侵襲手術MISの中でもより組織を温存する手技を行います
身体への負担が少ない低侵襲手術MISにも色々な手技があります。最小は言葉の意味から本来1つであるべきですが固有名詞化しており意味をなしていません。当院では、人工股関節置換術においても寛骨臼骨切り術においても、より組織を温存する手技を行います。(詳細は「最小侵襲MIS人工股関節置換術」あるいは「臼蓋形成不全症」のページをご参照ください)。2:小さく見た目もきれいなきずあと(皮膚のしわと同じ方向の傷跡・傷口)
手術創の大きさは通常、人工股関節置換術では6〜8 cm、寛骨臼回転骨切り術では7〜9cm程度です。体格や変形の程度で異なります。股関節手術では、多くの場合、皮膚のしわと交わる方向に傷が作られることが多いですが、しわの方向に傷を作った方が、綺麗に傷が治り、目立ちにくくなることが知られています。
股関節手術(人工股関節置換術・寛骨臼回転骨切り術)を受ける女性患者さんの90%以上に対し皮膚のしわと同じ方向に傷を作って手術を行っています。小さいだけでなく綺麗に目立ちにくく治ることが期待できます。
男性の患者さんや、女性の患者さんでも体格や変形の程度により、通常通り皮膚のしわと交わる方向に傷を作ることがあります。
男性の患者さんや、女性の患者さんでも体格や変形の程度により、通常通り皮膚のしわと交わる方向に傷を作ることがあります。
3:いろいろな治療法の提案
手術以外の保存治療も行っています。患者さんの個々の状態を把握し、病態にあった治療を、患者さんの希望を聞きながら進めます。一部の病院では、人工関節置換術にかたよった治療法のみが提案されてしまうことがあります。当院では患者さんの個々の状態を把握し、年齢、関節の状態、生活レベルや希望に応じて患者さんと相談しながら一人一人のニーズに合った治療法を提案します。
人工股関節置換術(THA)
3つの特長
- 患者さんそれぞれにオーダーメイドガイドを作成
- 最小侵襲手術MISの中でも低侵襲なAMIS手技
- 皮膚のしわと同じ方向で 小さく目立ちにくい手術のきずあと
1:患者さんそれぞれにオーダーメイドガイドを作成
人工股関節置換術とは、骨盤側の受け皿(臼蓋:きゅうがい)にカップ、太ももの骨(大腿骨:だいたいこつ)にステムと呼ばれるインプラントを設置します。カップにはライナーと呼ばれる軟骨の役割をするインプラントを設置し、ステムの先端にはボールを接続します。ライナーのなかでボールが動くことで股関節の動きを再現します。人工股関節置換術の術前計画は近年、大きく進歩しています。以前はレントゲン写真をみながら二次元で術前計画を行っていたのが、近年はCT画像を使用して三次元で立体的に計画します。さらに、術前計画どおりに人工関節を設置する新しい技術として、「ナビゲーションシステムによる手術」と「オーダーメイドガイドによる手術」があります。ナビゲーションはモニターで示された角度を見ながら術中に設置角度を調整していく技術であるのに対し、オーダーメイドガイドは個々の患者様のCTデータから3Dプリンターで骨モデルを作成し術前計画どおりに人工関節を設置するオーダーメイドのガイドを製造し、術中にそのガイドを使って正確にインプラントを設置する技術です。当院では、オーダーメイドガイドを作成し手術に臨んでいます。
2:最小侵襲手術MISの中でも低侵襲なAMIS手技
人工股関節を設置する際に股関節に到達する方法にはいくつかの方法があります。当股関節・人工関節センターでは、ほとんどの患者さんに対し主に最小侵襲手術MIS(Minimally Invasive Surgeryの略語)を行います。最小襲手術MISは約20年前に日本に入ってきた概念で、その手技も20年前に比し大きく進歩しました。しかし、20年前の手技も未だに最小侵襲手術MIS、最新の医療技術として宣伝されています。当センターのセンター長である西脇医師は、最小侵襲手術MISのなかでも低侵襲なMIS手術として認知されている組織間温存法(AMIS)といわれる手技を日本に最初に導入し普及に努めた医師です。(詳細は「最小侵襲MIS人工股関節置換術」のページをご参照ください)。
3:皮膚のしわと同じ方向で小さく目立ちにくい手術のきずあと
通常、多くの最小侵襲MIS人工股関節置換術では筋肉の走行に沿って皮膚切開を加えるため皮膚のしわと交わる方向に手術創ができます。当院では、患者さんの体型や股関節の変形の程度によりますが、9割の女性患者さんに皮膚のしわと同方向に約6〜8cm程度の手術創を作っています。皮膚のしわと同方向に手術創をつくることにより手術創はよりきれいに目立ちにくく治ります。
骨切り術(自骨手術)
3つの特長
- 低侵襲な寛骨臼回転骨切り術
- 小さく目立ちにくい手術のきずあと
- 筋肉を切らない進入法
1:低侵襲な寛骨臼回転骨切り術
骨盤側の骨や大腿骨の骨を切る手術、骨盤から採った骨を臼蓋の足りない部分に移植する方法など色々な手術法があります。患者さんの年齢や関節の状態によって、患者さんと相談しながら治療法を決めます。臼蓋形成不全症に対する寛骨臼回転骨切り術は、身体に与える負担の少ない低侵襲な寛骨臼回転骨切り術であるSPOやCPOを行っています。SPOもCPOも低侵襲な寛骨臼回転骨切り術ですが、骨の切り方が異なります。当院では患者さんの骨の状態でSPOとCPOを使い分けています。
SPO、CPOの違いは「臼蓋形成不全症」の項目をご参照下さい。
2:小さく目立ちにくい手術のきずあと(皮膚のしわと同じ方向の傷跡・傷口)
患者さんの体型や股関節の変形の程度によりますが、寛骨臼回転骨切り術(CPO,SPO)の手術創は7〜9cm程度です。
手術の傷は皮膚のしわと同じ方向に作った方が、綺麗に目立ちにくくなおることが知られています。CPOやSPOでは、通常、皮膚のしわと交わる方向に傷が作られることが多いですが、われわれは女性患者さんの90%以上の方に皮膚のしわと同じ方向に傷を作っています。傷が小さいだけでなく整容面でも目立ちにくく綺麗になおることが期待できます。
ただし、男性の患者さんや女性の患者さんでも体格や変形の程度により、通常通り皮膚のしわと交わる方向に傷を作ることがあります。
手術の傷は皮膚のしわと同じ方向に作った方が、綺麗に目立ちにくくなおることが知られています。CPOやSPOでは、通常、皮膚のしわと交わる方向に傷が作られることが多いですが、われわれは女性患者さんの90%以上の方に皮膚のしわと同じ方向に傷を作っています。傷が小さいだけでなく整容面でも目立ちにくく綺麗になおることが期待できます。
ただし、男性の患者さんや女性の患者さんでも体格や変形の程度により、通常通り皮膚のしわと交わる方向に傷を作ることがあります。
3:筋肉を切らない進入法
当センター長の西脇医師は、2012年に骨切り手術用の筋腱を切離せずに温存する低侵襲な進入法(皮膚のどこを切って、どうやって骨を露出させるか)を発表しました。SPOやCPOのオリジナルの進入法よりもさらに低侵襲であると考えています。最近では、SPOやCPOの手術時に西脇医師の開発した進入法を取り入れる医師も増えています。詳しくは「臼蓋形成不全症」の項目をご参照ください。
股関節鏡手術
股関節鏡という小さなカメラを関節内に入れて、そのカメラの映像を見ながら関節内の治療を行います。1.5cm程度の小さな傷を2〜3カ所作成します。筋肉への負担も少なく手術後の回復が早いことが特徴です。主に股関節唇損傷などが関節鏡での治療の対象になります。