臨床研修ブログResident blog

総合内科栗本先生カンファレンスを開催しました!

2018年5月25日

はじめまして。総合内科の松本です。

2018年5月14日に今年度初の栗本カンファレンスを開催いたしました。
栗本カンファレンスは、当院総合内科で採用している診療方式“総合プロブレム方式”の創始者である栗本秀彦先生による講義+症例カンファレンスです。総合内科では約4年前から年に4-6回、栗本カンファレンスを開催しています。参加者は、内科研修中の初期研修医と後期研修医および総合内科スタッフですが、見学学生さんや外部の先生方の参加も可能です。

今回は年度初回ということで、総合プロブレム方式の肝である、“プロブレム”の概念について日常一般的な例を示しながら説明していただきました。ある事物を認識した時に、それが全体構造の中で他の事物とどのような位置関係で存在しているのかを考えていくことが、日常から医学診療までの全ての事柄で如何に重要なことかを再認識させられました。
栗本先生の当日の講義PPTは当院HPの総合内科のページに掲載しておりますので、興味を持たれた方はぜひ御覧ください。

症例カンファレンスでは、腹痛の種類について話題になりました。腹痛は性状から臨床的には5つのタイプ(疝痛・膜の痛み・神経痛・実質臓器の痛み・わけのわからない痛み)に分けられる事、この腹痛がどのタイプかを知ることこそが目の前の患者に何がおきているかを理解する事につながる一番の近道である事をわかりやすくご教示いただきました。検査技術が進んだ今でも、色あせない病歴・所見の重要性を実感させられました。

総合内科研修中の初期研修医の先生方からは、総合内科カンファレンスでは細かいことをたくさん聞かれる・詳しい病歴や所見をとるのが大変などの意見もあるようです。しかし当院総合内科研修を通じ、少しでも病歴・所見の意義を理解していただければと切に願っております。

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