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しずおか日赤メールマガジン第232号

2024年11月29日

きがつけばもう師走。今年はつい最近まで暖かい日が続いており、秋どこいっちゃった
のかしら?と感じます。かと思えば急に寒い日がやってきたり、体調管理に余念がありません。
本日12月1日は「カイロの日」。カイロは日本生まれ日本独自の保温具なんです。
1978年に発売され、今ではレギュラータイプに加え、低温タイプや体の部位別など
日本ならではの商品ラインナップですね。のど、鼻の調子が悪いな、風邪っぽいな
という時は、後ろの首のつけ根にある大椎(だいつい)というつぼに貼るのがおすすめですよ。
それでは、メールマガジン第232号をお届けいたします。
引き続き温かいご支援を賜りますよう、どうぞ宜しくお願いいたします。

総合病院において精神科が果たす役割

身体の不調に伴い、不安や落ち込みなど心理面で大きなダメージを受けることは少なくありません。
一人ひとりの患者さんが、病のなかでも自分らしく安心して治療に向き合うために総合病院の精神科にはさまざまな役割が求められています。

先月に引き続き、精神神経科 長谷川花医師に教えていただきます。

多彩な役割が求められる総合病院の精神神経科

2020年の厚生労働省の調査によれば、日本で一般病院と呼ばれる総合病院は7179施設あり、うち精神科を標榜しているのは1763施設。これら精神科はさらに有床と無床に分かれ、当院は無床総合病院精神科に当たります。当院の中で精神神経科が果たす役割は、地域から受ける外来診療、院内のコンサルテーションとリエゾン(前号のQ&A参照)、緩和ケア、地域の精神科病院との連携、スタッフのメンタルヘルスケア、院内や地域のメンタルヘルスの啓発・連携など多岐にわたります。

入院治療中の精神的不安をチーム体制でサポート

外来診療について今年7月の診断内訳を図に示します(下図)。最も多いのは気分障害圏です。うつ病や双極性障害の方が大半を占め、主に薬物療法と本人の生活スタイルに合わせた精神療法を行っています。全体では、当院で身体疾患も治療されている方がほとんどです。
リエゾンでは看護師・精神保健福祉士・精神科医がチームとなり回診を行っています。入院治療中にせん妄(夢と現実が混ざり混乱する状態。身体疾患などが原因で起こる)を生じた方や入院後にうつ病などが疑われる方、元々精神疾患をもたれて入院治療中の方などの精神的ケアや自殺企図後のケアを行います。
緩和ケアでは医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・事務員などでチームを組み、カンファレンスや回診を行っています。精神科医にできることは限られますが、不安や気持ちのつらさ、不眠など精神面のサポートに携わっています。
当院2024年7月の外来診療データ

病を持っても最期の時まで自分らしく過ごせるように

病気は予防できれば一番よいのですが、どんなに気をつけていても病気になる時は誰にでも訪れます。大切なのは、いざ病気になった時の備えや対処。特に精神疾患は自分で気づくことが難しく、生活への支障も大きくなります。また、まだ偏見も強く、病を持ったことで仲間を失ったり自分が許せなくなったりと、二重三重の苦しみを負う方も多くおられます。悪いのは病気ですから、勇気を持って治療に繋がっていただきたいと思います。
さらにがんをはじめとする重篤な身体疾患では、精神力は治療を乗り切る原動力にもなります。身体疾患の治療には、メンタルヘルスを保つことも重要です。一精神科医にできることは本当に小さく限界がありますが、つかの間でも支援の姿勢を保ち続け、病を持つ皆様が最期まで自分らしく過ごせるよう、お力になれればと思っています。

開催せまる!市民のみなさんともっとクロス!第3回市民公開講座12/3開催のご案内

今回は難聴と最新の認知症診療についてお送りいたします!

開設90周年を記念してスタートした「市民公開講座 市民のみなさんともっとクロス!」。第3回は、年を重ねるにつれて気になる人の多い「難聴」と、高齢化社会が進む現代において避けては通れない「認知症」をテーマにお送りします。非常に多くの反響をいただいており、大人気講座となっております。まだお席に若干の余裕がございますので気なる方はぜひご来場ください。
詳しくはこちらをご覧ください!

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