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しずおか日赤メールマガジン第203号

2022年6月30日

皆さまいかがお過ごしでしょうか。
東海地方の梅雨は6月27日に明けました。
戻り梅雨の可能性はあるものの、13日間ということで過去最も短い梅雨だったようです。
今後は、猛暑日が続く夏本番を迎えますが、熱中症予防に努めていただければと思います。
ちなみに、今年は、4年に1度のサッカーワールドカップイヤーです。通常であれば、今頃熱戦を繰り広げているわけですが、開催国カタールの夏の厳しい暑さが影響し、今回は、史上初の冬開催となりました。盛り上がりは、少々お預けですが、日本代表の熱い戦いに期待しましょう。
それでは、メールマガジン第203号をお届けいたします。
 

アニサキス症に気を付けて!

生のサバやサンマ、イカ等を食べた後に激しい胃の痛みや腹痛、吐き気を起こすアニサキス症。年間7千人と推計される患者さんですが、最近アニサキスの報告被害が増えてきています。生の魚介類を召し上げる際にはご注意ください。

◆何が原因ですか?

生魚の中にいるアニサキスという寄生虫が原因です。アニサキスはクジラやイルカの胃に寄生しており、その卵が糞とともに海中に放出され、卵を食べたオキアミ等をサバやサンマ、イカ等が食べることで、魚の中に幼虫が寄生します。
これを人が生で食べると幼虫は生きたまま体内に入り、胃や腸の壁を傷つけ、食い破ろうとすることで症状が起こります。

◆どのような症状が起こるの?治療は?

生魚を食べた後、胃の場合は2~8時間後に、腸の場合は数時間~数日後に差し込むような痛みが起こってそれが持続し、吐き気を伴う場合があります。初めての感染では症状は比較的軽く、激しい症状が起こるのは再感染の場合であるといわれています。
胃の寄生虫は内視鏡で取り除くことができます。腸の場合は対症療法を行いながら寄生虫が死んで症状が緩和するのを待ちますが、腸閉塞が起きて手術が必要になるケースもあります。

◆アニサキス症を防ぐには?

アニサキスの幼虫は以下の処理で死滅します。
●60℃ 1分以上の加熱
●中心部まで-20℃以下で48時間以上の冷凍
魚介類は加熱して食べるか、生食する場合は冷凍処理後に解凍したものであれば心配ありません。幼虫は酢を使った調理では死なないので注意が必要です。
新鮮な生魚を調理する時は、内臓を早めに取り除き、アニサキス(体長2~3センチ程度)が内臓に近い部分にいないかよく見て調理してください。                           参考:当院薬剤部発行「こちら薬局です」引用・国立感染症研究所HP

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