しずおか日赤メールマガジンMailmagazine blog

しずおか日赤メールマガジン第198号

2022年1月31日

冬の名残がなかなか去らずに寒い日が続きますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
今年は2月4日が立春です。昨年2021年は立春の瞬間が2月3日23時59分だったようで、
1985年以来、37年ぶりに日付が変動したそうです。調べてみると意外な発見があって
面白いですね。
立春を迎える事で寒さがやわらぎ徐々に活動しやすくなる事を祈るばかりです。
コロナ禍ではオミクロン株が流行し、まだまだ予断を許さない状況が続きますが、
密を避ける、日々の検温などひとりひとりができる対策をしっかり行うようにしましょう。
それでは、メールマガジン第198号をお届けします。引き続き温かいご支援を賜りますよう、
どうぞよろしくお願いいたします。

パーキンソン病

正しく理解し、きちんと対処 急増するパーキンソン病

先月号に引き続き、脳神経内科部長 芹澤正博医師からお話をうかがいます。

高齢化社会の進行と共に患者数は増加の一途

パーキンソン病は、神経変性疾患の中ではアルツハイマー病に次いで患者数の多い疾患。最初に症状が報告されたのは1817年、発見者であるイギリス人のジェームス・パーキンソンの名前が病名の由来になっています。現在日本国内の患者数は15〜20万人と見られ、その数は年々増える一方(図1)。高齢化社会の進行と共にますますの増加が予想されます。



症状は、大きく運動症状と非運動症状にわけられます。運動症状は発症初期からみられる症状で、「無動」「筋強剛」「静止時振戦」「姿勢反射障害」の4つが特徴的(図2)。特に「静止時振戦」と呼ばれる手足の震えは、何もしていないときに手指が自然に小さく震えるというもの。指先の動きは気にする人が多く、自覚のきっかけとなる症状のひとつです。非運動症状には便秘や起立性低血圧などの自律神経症状、不安、うつなどの精神症状、疲労、痛み、睡眠障害などさまざまな症状が含まれます。これらにはドパミン神経以外の神経系の障害が関わっており、実は運動症状が始まるかなり前から現れていることがわかってきました(図3)。

適切な治療が症状を軽減。前向きに取り組んで

治療には薬物治療、外科的治療、リハビリテーションがありますが、現在中心となっているのは薬物治療。脳の中でドパミンに変換されてドパミン不足を補う「L-ドパ(レボドパ)」は代表的な抗パーキンソン病薬のひとつです。その他にも近年さまざまな薬物が開発され、めざましい成果を上げています。
また、リハビリテーションは早期から導入できる治療で、適度な運動の継続が症状の進行を抑制できることが明らかとなり、薬物治療同様に重要性が注目されています。外科的治療は、薬物治療で十分な効果が得られなくなった進行期の患者さんが対象。脳に電極を埋め込み微弱な刺激を与える方法、胃瘻を設けて持続的にドパミンを注入する方法などが開発されています。
根治困難なことから難病とされてきたパーキンソン病ですが、現在は症状に合わせた治療によって生活を長期間サポートできるようになっています。また臨床研究レベルではドパミン細胞を脳に移植する細胞移植治療や遺伝子治療など、新たな治療法の開発も進行中。患者さんやご家族には、ぜひ積極的に治療に取り組み、日々の生活を前向きに過ごしていただきたいと願っています。

栄養課考案簡単クッキング!

レンジで簡単!鶏の塩こうじ蒸し ~たっぷりの薬味ダレで~

手軽な食材を使ったヘルシーレシピ!
手軽に手に入る塩麹で旨みをプラス。
たっぷりの長ねぎとしょうがで、身体を温めて
風邪を予防しましょう。
<材料>4人分
・鶏ムネ肉(一口大そぎ切)320g
・塩麹 大さじ1/2(塩麹がない場合は塩コショウ少々)
・酒 大さじ1
・もやし 1袋
・長ねぎ(みじん切り) 1.5本
・しょうが(みじん切り) 大1片
・ ごま油 大さじ2
・しょうゆ 大さじ2
・砂糖 大さじ1

1:鶏ムネ肉を、塩麹と酒でよくもみ込み5分程置いておく。
2:皿にもやしを敷き、1の鶏ムネ肉を乗せてラップをかけてレンジにかける。目安は500Wで約8分。鶏肉に火が通ったことを確かめる。
3:長ねぎとしょうがをごま油で炒め、香りが出たら火を止め、しょうゆと砂糖を加えて混ぜて薬味を作る。2の鶏ムネ肉の上に3をかけて完成。お好みで細ねぎや一味唐辛子をどうぞ。
(1人分196kcal)

 

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