しずおか日赤メールマガジンMailmagazine blog

第155号 平成30年07月01日発行

2018年7月1日

今年も、早くも半ばを過ぎてしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、今年で7回目を迎える当院実施の「しずおか日赤まつり」、いよいよ今月21日(土)に開催いたします。毎年大人気の健康相談、血管年齢・骨密度・体脂肪等の測定コーナーや、認定看護師による生活に役立つ健康情報コーナー、災害時に備えてほしい非常食の試食や静岡市民バンド コンセール・リベルテの皆さんによるコンサートも開催します。また、今年は救急に関するクイズやマタニティヨガ、フラダンスショーも行われます。是非お気軽にお立ち寄りください。お待ちしています!
それでは、メールマガジン第155号をお届けいたします。

適切な対応が可能性を広げる!子どもの「発達特性」

ここ数年テレビなどでも取り上げられることの多い「発達特性」。正しい理解が広まる反面、「本人の甘え」「親のしつけ不足」などの誤解もいまだ残ります。

発達特性を持つ子どもにとって必要な支援と、周囲が心がけるべきことは何か。
当院小児科部長の西澤先生に伺いました。

得意/不得意の間に、極端な差がある発達特性

人は誰でも、得意なことと不得意なことがあります。しかし中には、この「得意/不得意」の差が生まれつき大きく、それにより生活に支障をきたしている人たちがいます。これが、私たちが取り扱う「発達特性」の問題です。障害や病気というより、もっと広い概念として考えて下さい。
皆さんご存知の『ドラえもん』の登場人物でいえば、集中力が続かないのび太や、衝動を抑えられないジャイアンのような「注意欠如多動症」、コミュニケーションが苦手で強いこだわりのある「自閉スペクトラム症」などが主な対象。ただし、実際には子どもひとりひとり特徴は異なり、また特性が強く表れている子もいればそうでない子もいます。
のび太のように集中力が続かない子は、授業をしっかり聞いているつもりでも内容が頭の中に残りにくく、家庭学習に困難が伴うことも多い。こうした状態を放っておくと、だんだん勉強が出来なくなってしまいます。ジャイアンのように衝動を抑えるのが難しい子は、少しずつ周囲の友達から避けられ、結果として自分と似たタイプの子とつるむ形に。高学年になるにつれて反学校的な行動が目立つようになるかもしれません。またコミュニケーションが苦手な子は学年が上がるにつれ、友達関係がうまくいかなくなることが多くなります。学校での居心地が悪くなると不登校になるかもしれません。このように、発達特性を持つことによる困難が、学習不振や非行、不登校につながるケースが多いのです。

適切な”練習”と対応が子どもの可能性を広げる!

私は、発達に特性のある子どもたちの問題は、長距離走に置き換えて考えるとよいと思います。長距離走のスピードは、体格や心肺能力、筋肉の質や量、フォームの良し悪し、ペース配分など様々な要因により異なります。持って生まれた素質によって走る速さには違いがありますが、たとえ素質にはそれほど恵まれなくても、ある程度までは練習量で補うことができますよね。また同じ量の練習をしても、すぐ速くなる人もいれば、なかなか速くならない人もいます。けれど適切な練習を重ねていけば、ある程度速くなることはできます。逆に練習をしなければ、いつまでたってもタイムは上がりません。
これと同じことが発達特性においても言えます。重要なのはそれぞれの子どもの特性を考慮し、それぞれの子に合った”練習”の方法を考え、なかなか結果が出ない子を支えていくこと。これにより学習不振や不登校、非行などのリスクを防ぎ、さらにその子の将来の可能性を広げることができるのです。
子どもの特性を考えることは子どもの心を守ることであり、未来を守ること。当院小児科では、こうした特性を持つ子どもや家族のための勉強会を不定期で開催しています。「わが子に発達特性の問題があるのではないか」「特性を持つ子どもにどう接したらいいのか」「グレーゾーンだと言われたけれど、どう見守れば」など不安がある方は、ぜひ気軽にご参加いただければと思います。

ANAグループより幸せを願って、すずらんのしおりを贈呈!

~幸せの花の香りを患者さんへ~

5月31日(木)、ANAグループ(全日本空輸株式会社)から全国47ヵ所にある赤十字病院及び関連施設に、爽やかなすずらんの香りのする「しおり」が贈られました。
ANAグループでは毎年恒例となっているこの活動、当院では富士山静岡空港開港を機に始まり、今年で記念すべき10回目を迎えました。今年は静岡県出身の客室乗務員・内山優季さんが当院を訪れ、患者さんにしおりを手渡し。400枚のしおりには1枚1枚手書きのメッセージが添えられており、会場は爽やかな香りと患者さんたちの笑顔に包まれました。すずらんの花言葉である「しあわせ・幸福の再来」の通り、患者さんの幸せ、1日も早い回復を祈っております。
すずらんの香りがするしおり
左より、当院院長の磯部潔
客室乗務員の内山優季さん
静岡支店長の杉山浩也さん

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