しずおか日赤訪問看護ステーションブログHomenursing blog

訪問看護師2年目がお伝えします

2024年6月5日

訪問看護師2年目になりました中村です。
先日パーキンソン病を30年患っている療養者Aさんのもとに訪問させていただいた時の話です。
疾患により足の筋肉の緊張が強く下肢のマッサージを行っていた時です。
Aさんが「膝が黒くなっちゃったね・・・。」とぽつりとお話されました。
パーキンソン病はドーパミンの分泌不足によりうまく体が動かせなくなってしまう疾患です。今でこそ自宅の家具につかまりながらゆっくり動くことができるAさんですが以前は全く動くことができず、車いすで移動されていました。膝が黒くなったのは四つ這いで動いていたからです。
「以前は四つ這いで移動していましたものね。」というとAさんは「そう、だから膝が黒いのは良いんだよ。私の努力の証だから。」と笑顔でお話されました。
疾患を抱えながらも前向きにリハビリに取り組み動けなかった時期に目を背けることなく誇りをもっていらっしゃるAさんを見て強いなと感動して涙が出そうになりました。
パーキンソン病のように長期にわたる疾患を持つ患者さんは進行に伴い徐々に生活に支障を来すようになります。その生活の中で少し動けるようになったという良い変化を一緒に喜ぶことができる体験をさせていただけました。地域医療と長期的なかかわりをする訪問看護ならではの体験でした。
Aさんにこれだけ動けるようになったのだから今度の外来時には車いすを押しながら診察室に入って先生を驚かしたら?と提案すると「そうだね、やってみようかなでも緊張しちゃう~」とはにかんでいたAさんがとても魅力的に思いました。

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